2010年5月14日金曜日

小倉遊亀の女にリアリティを感じる

宇都宮美術館に小倉遊亀展を見に行った。宇都宮へは仕事で数回行った事があるが、美術館に行くのは初めて。平成9年にできた市立の美術館は、街の北郊の広葉樹が繁る森にたたずむ。周辺には樹木と草の生えた広場、広場の縁に森の中のアトリエと四阿(あずまや)しかなく、緑の息吹をもらってものすごく気分がよくなる。森や丘を利用した美術館には静岡県立美術館、茨城県立陶芸美術館などがあるが、宇都宮の森は一段と森らしい。
小倉遊亀(おぐらゆき)はそのへんにいるような女をそのへんにいるように描く。だいたいがガチャ目で、美化していない。彼女が描く崇高な観音や菩薩の顔とは、はなはだしく違う。そのへんにいる女の子が娘になり、大人になり、そしていろいろな経験を積んで老年になっていく。そのへんにいる女の一生なのだが、「あたしはあんたと違うのよ」とでもいった空気をまとっている。そのへんにいる女こそが、時代を変えて行くということなのだろう。女性には特にお薦め。ぜひ、ご覧ください。

森の坂道を登ると帝京大学があって、さらにずっと行くと、美術館の駐車場に着く。駐車場から少し歩くとあたりが開けて草の広場に。広場の上には身障者用の駐車場がある。
手すりのついている階段をあがると美術館がある。

上の写真の広場の縁で、うさぎが跳んでいる。








手すりの階段の向うに美術館が。









階段を上がり切るとファサードが見えるのだが、








メインの通路は、身障者用駐車場から続くこっちのような気がする。








美術館前の石を組んだお知らせボード

本物の絵は写真に撮れないので、せめてこんな形でも。左の上、足を組んで椅子に寄りかかっているのは「コーちゃん」(越路吹雪)です




エントランスに向かうと中庭が見える








エントランスホールから展示室に向かう廊下の始まりの所に、またお知らせが。この絵(タイトル:娘)も迫力があります





展示室に向かう廊下を展示室側から撮っています。窓から庭の絵の具が見えます。
この廊下は手前が広く、向うが狭くなっているため、すごく奥行き感があります。

0 件のコメント:

コメントを投稿